ITパスポートを受験したいものの、
「IT初心者でも独学で合格できる?」
「通信講座を使ったほうが早い?」
「テキスト1冊だけで勉強できる?」
と迷っている人も多いと思います。
結論からいうと、ITパスポートは独学でも十分合格を目指せる資格です。
ただし、全員に独学をおすすめするわけではありません。
ITパスポートはIT技術だけを勉強する試験ではなく、経営・法務・プロジェクト管理・ネットワーク・セキュリティなど幅広い分野から出題されます。
ITパスポート試験の公式情報では、試験時間は120分、出題数は100問です。
さらに、総合評価点600点以上だけでなく、ストラテジ系・マネジメント系・テクノロジ系の3分野すべてで300点以上が必要です。
つまり、「得意分野だけ勉強して苦手分野は完全に捨てる」という勉強方法では合格基準を満たせない可能性があります。
この記事では、独学と通信講座の違いを比較しながら、どちらが自分に向いているのか判断できるように解説します。
結論:ITパスポートは独学でも合格を目指せる
結論からいうと、自分で教材を決めて継続的に問題演習ができる人なら、ITパスポートは独学でも合格を目指せます。
IPAが公表した令和7年度のITパスポート試験実績では、受験者271,352人、合格者132,012人で、合格率は48.6%でした。
約半数が合格しているため、IT系国家試験の入口として挑戦しやすい資格といえます。
ただし、
「合格率が約半分なら簡単そう」
と考えて、ほとんど勉強せずに受験するのはおすすめしません。
ITパスポートでは、以下の3分野から出題されます。
| 分野 | 出題数の目安 | 主な内容 |
|---|---|---|
| ストラテジ系 | 35問程度 | 経営・法務・企業活動・経営戦略 |
| マネジメント系 | 20問程度 | システム開発・プロジェクト管理 |
| テクノロジ系 | 45問程度 | ネットワーク・セキュリティ・データベースなど |
IT初心者が試験範囲を見ると、
「ITの資格なのに経営や法律も出るの?」
と感じるかもしれません。
私もITパスポートの教材を実際に書店で見比べたとき、想像していた以上に学習範囲が広いと感じました。
パソコンやネットワークの知識だけを勉強する資格ではありません。
独学で重要なのは、難しい参考書を選ぶことではなく、広い試験範囲を最後まで1周して問題演習へ進めることです。
5秒判定|独学と通信講座はどちらがおすすめ?
まずは以下の表で判断してください。
| あなたの状況 | おすすめ |
|---|---|
| 自分で毎日の勉強時間を決められる | 独学 |
| テキストを読んで問題を解く勉強が苦ではない | 独学 |
| 費用をできるだけ抑えたい | 独学 |
| IT用語を見ても自分で調べられる | 独学 |
| 資格勉強を途中でやめた経験が多い | 通信講座も検討 |
| 何から勉強するか自分で決めたくない | 通信講座も検討 |
| 仕事が忙しくスマホ中心で勉強したい | 通信講座も検討 |
| 分からない内容で何日も止まりやすい | 通信講座も検討 |
上4つに多く当てはまるなら、まず独学で問題ありません。
一方、下4つに多く当てはまる人は、
「ITパスポートは簡単らしいから独学」
と決めるより、通信講座も比較したほうがいいでしょう。
IT知識の有無だけで決める必要はありません。
むしろ重要なのは、一人で勉強を最後まで進められるかです。
ITパスポートを独学するメリット
ITパスポートを独学する最大のメリットは、費用を抑えながら自分のペースで勉強できることです。
ただし、「安いから独学」だけで決めると途中で教材を何冊も買い足す可能性があります。
メリットを具体的に見ていきます。
教材費を抑えやすい
独学なら、基本的にはテキストと問題演習用の教材があれば勉強を始められます。
最初から複数の参考書を買う必要はありません。
特にIT初心者の場合、
「この本では足りないかもしれない」
「もっと詳しい本も必要かも」
と不安になりやすいです。
しかし、最初から3冊、4冊と買うと、どの教材を進めるか迷います。
まず1冊を決めて最後まで進める。
その後、問題演習で足りない部分が見つかったら補う。
この順番のほうが教材費を無駄にしにくいです。
自分の苦手分野に時間を使える
ITパスポートは3分野から幅広く出題されます。
そのため、人によって苦手分野が違います。
例えば、仕事でパソコンを使っている人でも、
- 経営戦略
- 財務
- 法務
に苦戦することがあります。
逆に、経営系の用語は理解できても、
- データベース
- ネットワーク
- セキュリティ
で専門用語が一気に増えたように感じる人もいるでしょう。
独学なら、自分が間違える分野へ勉強時間を多く使えます。
ただし、ITパスポートは分野別評価点も合格基準に含まれます。
苦手分野を完全に捨てるのではなく、苦手分野の最低ラインを引き上げる勉強が必要です。
自分の生活に合わせて勉強できる
社会人の場合、毎日同じ時間に勉強できるとは限りません。
残業した日。
予定がある日。
仕事で疲れている日。
こうした日に「必ず夜8時から2時間」と決めると、予定が崩れた瞬間に勉強しなくなる可能性があります。
独学なら、
- 平日:30分
- 通勤時間:問題演習
- 休日:2時間
のように調整できます。
個人的には、ITパスポートは毎日長時間勉強するより、IT用語を忘れない頻度で触れるほうが進めやすいと考えています。
ITパスポートを独学するデメリット
独学の弱点は、教材費ではありません。
自分で「何を、どこまで、いつまでに終わらせるか」を決める必要があることです。
ここで止まる人は通信講座を検討したほうがいいでしょう。
分からない用語で勉強が止まりやすい
IT初心者が最初に苦戦しやすいのが専門用語です。
例えば、
- DNS
- DHCP
- SQL
- API
- SLA
など、初めて見る略語が続くと、
「さっき覚えた用語と何が違う?」
という状態になりやすいです。
ここで一つの用語を完璧に理解しようとして、30分、1時間と調べ続ける。
次の日には別の用語が出てくる。
結果、テキストが進まない。
独学で必要なのは、1周目からすべてを説明できる状態にすることではありません。
最初は、
「この用語はネットワーク関連」
「これはセキュリティ関連」
程度でも先へ進み、問題を解きながら理解を深める方法があります。
勉強範囲が広く、進捗を見失いやすい
ITパスポートはテクノロジ系だけの試験ではありません。
経営全般のストラテジ系。
IT管理のマネジメント系。
IT技術のテクノロジ系。
3分野を勉強します。
そのため、
「ネットワークを1週間勉強したからかなり進んだ」
と思っても、試験範囲全体ではまだ一部分ということがあります。
独学なら、テキストの残りページではなく、3分野すべてを一通り学んだかで進捗を見るほうがいいでしょう。
問題演習を後回しにしやすい
独学で最も避けたいのが、
テキストを何度も読むだけで問題を解かないことです。
読んでいると理解できた気になります。
しかし、四肢択一の問題を見ると、
「似たような選択肢が2つある」
「用語は見たことがあるけど意味を説明できない」
という状態になることがあります。
ITパスポートは100問が出題されるCBT方式の試験です。
テキストを読むだけではなく、問題形式に慣れる必要があります。
1分野を学び終えたら問題を解くのではなく、学んだ範囲の問題を早い段階から解いてください。
IT初心者でも独学できる?
結論からいうと、IT初心者でも独学は可能です。
ただし、IT経験者と同じ勉強方法を真似する必要はありません。
IT業界で働いている人なら、
「VPN」
「クラウド」
「データベース」
といった用語を仕事で見たことがある可能性があります。
完全初心者は、その用語を覚えるところから始まります。
この差はあります。
だからIT初心者は、文字量の多い教材を無理に選ばなくていいと考えています。
実際に大型書店でITパスポートの人気教材4冊を見比べました。
比較したのは、
- キタミ式イラストIT塾 ITパスポート
- いちばんやさしい ITパスポート
- かんたん合格 ITパスポート教科書
- ITパスポート合格教本
の4冊です。
4冊を並べて見ると、同じITパスポート教材でもかなり違いました。
特に印象が違ったのが、図解の量と1ページあたりの文字量です。
IT完全初心者なら、最初から詳しい教材を選ぶより、
「このページなら明日も開けそう」
と思える教材を選ぶほうがいいでしょう。
教材ごとの違いは、【2026年版】ITパスポートにおすすめのテキスト4選|実際に書店で比較した初心者向け教材で詳しく比較しています。
独学なら何を使って勉強する?
結論からいうと、最初は以下の2つで十分です。
- 自分に合うテキスト1冊
- 問題演習ができる教材・サービス
参考書を何冊も買う必要はありません。
まずテキストを1冊決める
テキスト選びで重要なのは、
「一番詳しい本」
ではありません。
自分が最後まで読める本です。
書店で4冊を見比べたとき、図解中心の教材と、文章で細かく説明する教材ではページを開いた瞬間の印象がかなり違いました。
IT用語をほとんど知らないなら、図解が多い教材。
文章を読んで理解するほうが得意なら、説明が詳しい教材。
このように選んでください。
Amazonのレビュー数だけで決めるより、自分の勉強方法に合うかを見るほうが重要です。
学んだ範囲から問題を解く
テキストを最初から最後まで読み終わるまで、問題演習を待つ必要はありません。
おすすめは、
- テキストを読む
- 学んだ範囲の問題を解く
- 間違える
- 解説を読む
- 翌日もう一度解く
この流れです。
特にIT初心者の場合、問題を間違えることを避けないでください。
最初から正解するためにテキストを読むのではありません。
問題を解いて「自分が何を覚えていないか」を見つけるために問題演習を使います。
公開問題も確認する
IPAではITパスポート試験の過去問題・公開問題が掲載されています。
市販教材だけで勉強している人も、本番形式の問題を確認してください。
詳しくは、【2026年版】ITパスポートの過去問は必要?おすすめの使い方と勉強法を解説で解説しています。
独学で挫折しやすい3つの場面
「独学はモチベーション維持が難しい」
だけでは具体的ではありません。
実際に独学で止まりやすいのは、次の3つの場面です。
テキストを読んでも用語が頭に残らない
1回読んで覚えられなくても問題ありません。
ITパスポートは扱う用語が多いため、最初からすべて暗記しようとすると進まなくなります。
1周目は見たことがある状態。
問題演習で間違える。
テキストへ戻る。
2回目で意味が少し分かる。
この繰り返しで覚える用語もあります。
計算問題が出て急に手が止まる
ITパスポートでは、文章を読んで用語を選ぶ問題だけではありません。
計算や考え方を使う問題もあります。
ここで、
「ITパスポートは暗記資格だと思っていた」
と感じる人もいるでしょう。
計算問題を全部捨てるのではなく、解説を読んで手順を再現できる問題から取れるようにしてください。
1週間勉強しなくなり、そのままやめる
独学で一番危険なのは、1日休むことではありません。
1週間空いたあとに「最初からやり直そう」とすることです。
テキストの最初へ戻る。
また同じページを読む。
途中で飽きる。
これを繰り返すと試験範囲を最後まで学べません。
1週間空いても、前回の続きから再開してください。
忘れている部分は問題演習で見つければいいです。
独学と通信講座を徹底比較
独学と通信講座の違いをまとめます。
| 比較項目 | 独学 | 通信講座 |
|---|---|---|
| 費用 | 抑えやすい | 独学より高い |
| 教材選び | 自分で決める | 講座側が用意 |
| 学習順序 | 自分で決める | カリキュラムあり |
| スケジュール管理 | 自分で行う | 学習機能がある講座も |
| スマホ学習 | 教材による | スマホ対応講座あり |
| 分からない部分 | 自分で調べる | サポートは講座による |
| 向いている人 | 自走できる人 | 学習順序を任せたい人 |
安さだけなら独学です。
これは迷う必要がありません。
一方、通信講座にお金を払う意味は、
「独学より絶対に受かりやすいから」
ではありません。
教材選び・学習順序・進捗管理に使う時間を減らせることです。
例えば、独学で、
「このテキストでいい?」
「過去問はいつから?」
「今日は何を勉強する?」
と毎回迷う人なら、カリキュラムが決まっている講座のほうが勉強そのものへ入りやすい可能性があります。
独学をおすすめする人
以下に当てはまるなら、まず独学をおすすめします。
- 資格勉強を一人で継続できる
- 毎週の勉強時間を自分で決められる
- 分からない用語を自分で調べられる
- テキストと問題演習を繰り返せる
- 費用をできるだけ抑えたい
特に、過去に独学で資格勉強を最後まで続けた経験がある人は、ITパスポートでも独学から始めていいでしょう。
最初から通信講座へ申し込む必要はありません。
通信講座を検討したほうがいい人
逆に、以下に当てはまる人は通信講座も比較してください。
- 資格勉強を途中でやめた経験が何度もある
- 分厚いテキストを見ると勉強を始める気がなくなる
- 何から勉強するか決めるのが苦手
- 通勤や休憩中にスマホで勉強したい
- 独学で1ヶ月以上ほとんど進んでいない
- 試験日まで時間が少ない
特に判断基準にしてほしいのが、
独学で1ヶ月進めて、試験範囲を最後まで終えられるイメージがあるか
です。
1ヶ月勉強してもテキストの序盤。
問題演習をほとんどしていない。
受験日も決めていない。
この状態なら、勉強方法を変えるタイミングかもしれません。
ITパスポートにおすすめの通信講座
通信講座を使う場合も、知名度だけで決めないでください。
見るべきなのは、
- スマホでどこまで学習できるか
- 講義を見るだけでなく問題演習ができるか
- 学習進捗を確認できるか
- 自分が必要なサポートがあるか
です。
スタディング
スタディングは、スマホ中心で勉強したい人が比較候補に入れやすい通信講座です。
仕事後に机へ座って分厚い教材を開くのが難しい人は、スマホで講義や問題演習を進められるか確認してください。
詳しくは、【2026年版】スタディングITパスポート講座の評判は?メリット・デメリットを徹底解説で解説しています。
その他の通信講座も比較する
通信講座は、1社だけ見て決める必要はありません。
価格だけでなく、スマホ学習・教材・問題演習・サポートの違いを比較してください。
【2026年版】ITパスポートにおすすめの通信講座5選|初心者向けに徹底比較では、初心者向けの講座を比較しています。
スマホ中心で勉強したい人は、【2026年版】ITパスポートをスマホで勉強したい人におすすめの通信講座3選も参考にしてください。
ITパスポート独学に関するよくある質問
IT初心者でも独学で合格できる?
IT初心者でも独学で合格を目指せます。
ただし、IT用語を初めて学ぶ人は、図解が多い教材など、自分が読み続けやすいテキストを選ぶのがおすすめです。
実際に書店で4冊を比較した結果、教材によって図解量と文字量にはかなり差がありました。
テキスト1冊だけで合格できる?
テキスト1冊を軸にすることはできます。
ただし、読むだけで終わらず問題演習も行ってください。
テキストを何冊も買うより、1冊を進めながら問題を解き、間違えた部分へ戻る方法がおすすめです。
過去問は必要?
問題演習は必要です。
IPAでは過去問題・公開問題が掲載されています。
本番形式の問題を確認し、自分がどの分野で間違えるか把握してください。
ITパスポートは暗記だけで受かる?
用語を覚える必要はありますが、暗記だけの試験と考えないほうがいいでしょう。
計算や考え方を使う問題もあります。
また、似た用語の違いを理解していないと選択肢で迷うことがあります。
独学で勉強して無理だと思ったら?
勉強方法を変えてください。
独学を選んだから最後まで独学を続ける必要はありません。
1ヶ月以上ほとんど進んでいないなら、教材変更や通信講座の利用を検討するタイミングです。
まとめ|自分で勉強を進められるならITパスポートは独学で合格を目指せる
ITパスポートは、独学でも十分合格を目指せる資格です。
令和7年度の合格率は48.6%でした。
ただし、試験はストラテジ系・マネジメント系・テクノロジ系の3分野から幅広く出題され、総合評価点だけでなく各分野にも合格基準があります。
そのため、
「IT用語を少し知っているから勉強しなくても大丈夫」
とは考えないほうがいいでしょう。
独学がおすすめなのは、
- 自分で教材を決められる
- 毎週の勉強時間を管理できる
- 問題演習を継続できる
- 分からない内容を自分で調べられる
人です。
逆に、
- 何から勉強するか決められない
- 独学で何度も挫折している
- スマホ中心で効率よく進めたい
- 試験までの学習順序を自分で作りたくない
人は通信講座も比較してください。
独学か通信講座かで迷ったら、「IT知識があるか」ではなく「一人で最後まで勉強を進められるか」で決める。
これが一番分かりやすい判断基準です。
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